ペルー 音楽にまつわる観光スポット

#7 Puente de los Suspiros / Chabuca Granda

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好きな音楽家や、好きな曲にまつわるスポットをめぐることは、音楽ファンにとっては夢のような話である。そこを訪れたときに、頭の中に流れるあの音楽。元々、旅行好きな私には、まだまだ沢山めぐりたい場所がある。そんな音楽にまつわる観光スポットを、できる限り紹介していくことにする。

今日の舞台はペルーの首都リマ。
Barranco地区にある木製の橋Puente de los Suspiros (和訳:ため息橋)は、リマの人気観光スポットとなっている。ここから多くの恋物語が始まったというロマンティックな逸話から、特にカップルに人気がある場所だ。初めて訪れた際に、息を止めながら橋を渡りきることができれば、願い事が叶うと言われている。
確かにこの辺りはお洒落なレストランやバーが数多く立ち並び、デートスポットもしくは外国人向けの観光地という雰囲気である。

この橋は1876年2月14日にアヤクチョとエルミタの両岸を結ぶために建設されたが、チリとの戦争時に全壊し、のち再建設されてから現在の名前がつけられた。橋は高さ約8メートル半、長さ44メートル、幅3メートルと大きすぎず、小さすぎず。数多くの訪問者や写真撮影を提供するカメラマンが立ち止まっているので、実際にはもっと小さく感じるかもしれない。
橋の近くにはCosta Verdeと呼ばれる海岸が眺められる一角や、橋と同じくチリとの戦争後に再建されたErmita教会もおすすめの観光スポットとして紹介されている。私たちはリマ市の許可を得て、橋のすぐ横にて野外演奏することができたのが、海の近くということもあり、風が非常に強かったのを覚えている。演奏後にはAnticucheria El Tio MarioというレストランでAnticuchosと呼ばれるペルーの串焼き料理をいただいた。ここで食べたPicarones(サツマイモや小麦粉を混ぜた生地を揚げたドーナツ)が最高に美味しかったので今でも忘れられない。

Puente de los Suspiros

話は戻り、今回はそのPuente de los Suspirosからインスピレーションを得たChabuca Grandaが1960年に発表した楽曲を紹介したい。
ペルー南部の鉱山地区で生まれたChabuca Granda(1920-1983)は、幼少期に家族でリマへ引越し、12歳から合唱団で歌い始めた。カトリック系の学校で学んだ後は、音楽とは関係のない仕事をしながらも歌い続けた。リマ在住のブラジル人男性と結婚後、3人の子供に恵まれるも離婚。Valses criollos (ペルーのワルツ) の作曲をはじめ、1948年にリマ市主催の作曲コンテストで優勝したのを皮切りに、数多くの名曲を残すことになる。代表作は“La Flor de la Canela”、“José Antonio”など。1983年3月9日、アメリカのマイアミにて虚血性心疾患により62歳で亡くなった。
彼女の作品は、死後も数多くの人々に愛されている。
2009年にはペルー人歌手Eva AyllónがChabucaのオマージュとして"Eva Ayllón canta a Chabuca Granda"をブエノスアイレスにて収録。
アルゼンチンの歌手で作曲家のPedro AzunarもChabucaとCesar Calvoの共作“Maria Lando”を録音。同曲はペルー人歌手Susana Bacaにも録音されており、異なる解釈が非常に面白い。また、ブラジルからもCaetano Velosoが1994年にアルバムのタイトルにもなった“Fina Estampa”を収録している。

Chabucaに纏わるスポットはPuente de los Suspiros以外もいくつかある。

  1. Plazuela Chabuca Granda
    Puente de los Suspirosの近くに作られたChabucaとJosé Antonio Lavalleの記念碑。彼女はこのJosé Antonioに捧げた曲も書いている。記念碑はFausto Jaulisによって作られたもの。
  2. Alameda Chabuca Granda
    ショッピングセンター。中心部に彼女へオマージュとしたモニュメントが飾られている。
  3. El Ánge
    Chabucaの遺体が眠る墓地。今でもファンが訪れているそうだ。
  4. Superba
    サンイシドロ地区にあるバー、ペルー料理レストラン。Chabucaが友人たちと歌って過ごした思い出の場所。

また、母国ペルー以外に、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、サンティアゴ(チリ)、マドリード(スペイン)にも彼女の名前がついたスポットや、ゆかりがある場所が存在する。
南米では、このように活躍した音楽家や作曲家、作詞家の名前がつけられた道や公園などが多数存在しており、芸術家が国民にもたらす影響の強さや特別な敬意があることを強く感じる。

【演奏】
Chabuca Granda | voz
Luis González Cárpena "Lucho" | guitarra y arreglo
Pedro Carlos Soto de la Colina "Caitro"| cajon

【参考】
http://www.munibarranco.gob.pe/index.php/atractivos-turisticos-2/puente-de-los-suspiros
https://elcomercio.pe/vamos/peru/chabuca-granda-cinco-lugares-puedes-visitar-recordarla-puente-suspiros-jose-antonio-superba-fotos-noticia-nndc-671972-noticia/?ref=ecr

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